殿堂馬 ヴェンダバール 牡
クロフネ French Deputy Deputy Minister
Mitterand
Blue Avenue Classic Go Go
Eliza Blue
ストーミーマターズ Storm Bird Northern Dancer
South Ocean
Adira Affirmed
Adlibber
【戦績】12戦0勝(0−1−2−9) 【現役期間】07/12/01〜08/09/07
【募集価格】2800万円 【獲得賞金】820万円
【毛色】芦毛  【生年月日】2005年2月16日 【厩舎】中尾正  戦績はこちら
ヴェンダバールはデビューを果たした初めての出資馬です。
12戦走って勝利を挙げることはできませんでしたが、堅実な走りでよく頑張ってくれました。
父はダート王クロフネ、母系はそれほど目立つ血統ではありませんが、全体的にバランスの取れた馬体で、丈夫そうに見えたのでダートを舞台に息の長い活躍をしてくれそうでした。
奇跡の血量4×3ではありませんが、ノーザンダンサー5×3のインブリードを持っています。
12月1日の阪神競馬7Rの2歳新馬戦(芝1600m)、出資馬初出走となるヴェンダバールがデビューを迎えました。 3番人気とそれなりに支持を集めていた事もあり、前日からとても緊張していた事を思い出します。 このレースはビリーヴの仔であり後のNHKマイルC5着馬ファリダットや、ダイワスカーレットの妹ブーケフレグランスといった良血馬が出走し注目を集めたレースでした。 果敢に逃げたヴェンダは直線に入ってもよく粘り4着入線。2着のブーケフレグランスとはタイム差無しという好レースを見せました。 4角の手応え、直線での粘り腰に思わず力が入りました。この競馬なら初勝利もそれほど遠くないように思えましたが・・・。
2戦目の未勝利戦を7着と案外な結果に終えると、3戦目では血統的に待望のダート戦へ出走となりました。 単勝オッズも生涯最高の2番人気に支持され、ダートで一変の競馬が期待されました。 このレースは3歳未勝利(ダ1400m)でしたが、若手騎手限定戦でもあり大下騎手という新人騎手が手綱を取ることになりました。 大下騎手はヴェンダに騎乗したことで、出資者にはちょっと名を知られる騎手になります(笑)。 初ダートで期待されましたが、芝レースとさほど変わらないレースぶりで4着でした。
若手騎手限定戦ではないものの4戦目、5戦目共に引き続き大下騎手が鞍上。 4戦目こそ3着に好走しましたが、5戦目は初の中距離戦に出走し9着に惨敗。次走から田中克騎手へ乗り替わりとなりました。 初の中距離で惨敗した事もあり6戦目、7戦目とダート1200mを使い5着、3着。 堅実な一方決め手を欠き、1着馬に離される競馬が続きます。 又、田中克騎手に乗り替わったあたりからスタートで出遅れるようになり、かつてのような逃げではなく差す競馬へと脚質転換を余儀なくされます。 8戦目では再び大下騎手に手綱が戻ったもののダート1000mで出遅れ、後方のまま8着に敗れてしまい、以後彼に手綱が戻る事はありませんでした。
9戦目からベテランの芹沢騎手に乗り替わり、以降引退まで手綱を取ることになります。 7月という時期から3歳未勝利馬は未勝利引退の文字がちらつき始めます。 放牧に出されることなく連戦に次ぐ連戦、着順を見れば善戦しているものの、勝ち馬から1秒以上離される事が多く、勝利は遥か遠くのように感じられます。 この時期のヴェンダの走りにはどこか悲壮感すら漂っていました。 それでも11戦目には2着に入り初の連対を果たしました。またしても勝ち馬には大きく離されたものの、次走は相手次第で勝利が見えてきます。 最低でも5着以内に入れば、ラストチャンスのスーパー未勝利に出走できるので、まだまだ勝つチャンスは2回あります。
しかし12戦目がヴェンダにとってラストランになりました。7着に敗れたことで出走できるレースが無くなってしまったのです。 しかしこのレース、芹沢騎手が勝ちにこだわった良い競馬だったと思います。他陣営も勝ち上がりを意識して、スタートから激しいレースになりましたが、ヴェンダは中団から早めに仕掛けて外めを上がって行き、4角で先頭に並ぶ強気の競馬。直線では完全に先頭に立ち、実況で「ヴェンダバール先頭!」と連呼されました。直線半ばで力尽き後続に交わされて7着に終わりましたが、ラストランとして納得の競馬でした。
一般の競馬ファンにとって、ヴェンダバールは数多くいる未勝利馬の1頭かも知れませんが、
個人的に未勝利馬でこれほど思い入れの強い馬は他にいません。
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